Menu

第2号報告書


◆報告書要約


本第2号報告書では、以下の5項目を記載する。

項目1:活動計画の説明
項目2:配属先との意見交換
項目3:配属先の動向
項目4:受入国の人々との交流
項目5:他事業との連携

 項目1、2では、活動計画の策定から配属先との協議過程について記載している。目標についてはボランティア自身が実施しているIT教室の受講者を対象にして行ったアンケート結果に基づいて得られた要望と配属先との協議の結果に基づき策定した内容について記載する。

 項目3では配属先の動向について記載している。特に大きな人事異動などはないが、配属先が持つ技術訓練学校が完成し本格稼動していること、また、新隊員が派遣され待遇の改善が見られたことについて記載している。

 項目4では受入国の人々との交流について4月にあったラオス旧正月及び7月に帯同させていただいた技術訓練学校のナムグムダム施設見学を含む遠足の内容について記載している。
 最後に項目5では他事業との連携を選択し、6月に配属先職業訓練施設で受け入れたJICA北陸民間連携視察団の皆様の訪問について記載している。

 最初の3ヶ月に比べそれ以降半年を経るまでの時期は自分にとってとても過酷な期間だった。5月から7月までの3ヶ月間の予定でカリキュラムを組みビエンチャン近郊の20代から50代までの一般労働者を対象としたIT教室を開講していたが、月から木曜までは授業を行い、金土日は教科書や教材などを作成する授業準備に当て休む暇もほとんど無く過ごしていた。少々過酷ではあったが、現地の人々のIT技術に関する関心や姿勢、興味や要望などに関する生の声について技術指導を通したコミュニケーションによって直接得ることができたことはとても貴重な経験であり、今後の活動の方向性を固めるための重要な要素を得ることができた。本報告書ではこれまでに至る過程と今後の方向性について読者の皆様に伝わることを期待したい。


◆項目1.活動計画の説明 


配属先における目標についてはIT関連技術に関する学習機会の提供、学習内容の新規開発とし配属先の意向と学習者のニーズに合わせ以下3点を目標達成のための必須事項とした。

1) 学習用教材の開発及び既存作成教材の修正
2) 新規作成教材を用いた授業の実施
3) ボランティア自身の技術強化

1)及び2) については配属先の意向とアンケート結果から得た要望を元に設定したもので、要望の多い画像処理技術とプログラミングに関する学習について新規に授業を立ち上げ、指導実施を目指すものである。3)に記すボランティア自身の技術、語学力向上により指導内容の充実化を図りつつ継続的に充実した学習内容の提供を目指したい。
 また、その他の部分については分科会の設立、イベント実施を目標に掲げ情報通信技術に関する普及活動とその実施基盤の強化を図りたいものである。特に本年は協力隊事業50周年であること、さらにラオス国内にIT系のボランティアが4人おり過去最多の状態であることなど例年に無く好機が重なっているといえる。その好機を活用し、情報通信技術について広く知ってもらうための活動の実績、基盤づくりを目指した活動も行っていきたい。

◆項目2.活動計画策定に向けた配属先との意見交換 


本項目の内容については、職業訓練施設の管理担当教員と学校長、同僚職員を交えた話し合いの機会を持った。まず、5月から7月までの3ヶ月間で実施したIT教室に関する完了報告と各受講者の成績、アンケート結果を報告し、今後の方針を話し合った。
アンケートの結果から受講者が画像処理技術(Photoshopなどの使用方法)とプログラミングに興味関心があり学習意欲があるという結果を伝え、その要望を考慮し画像処理及びプログラミングに関する授業の教材開発と準備を行い、それらを用いた授業実施を目標に活動を勧める事で配属先と合意した。
具体的には2015年8月から2ヶ月間を開発及び準備に当て、2015年10月から3ヶ月間の予定で新たに教室を開講し授業を行う予定で合意している。その後も継続的にボランティアと配属先との相互の意見交換の機会を持ち、改善を図りながら、一般労働者に対して質の高い学習機会の提供を目指していきたい考えである。それ以外の部分ではボランティア事業50周年を記念した催しの企画がある旨を伝え、そちらへの積極的な参加についても了承いただいた。相互の理解、協力を得ながら多方面において充実した活動を目指していきたい。

◆項目3.配属先の動向 


特筆すべき動きとして

1.配属先が持つ技術訓練学校の完成
2.新隊員の配属 の2点があった。

今のところこの2点以外に大きな人事異動などは起こっていない。
 1.配属先が持つ技術訓練学校の完成 2015年4月に配属先が持つ技術訓練学校(日本の工業高校と専門学校が合わさった形のような学校)の施設、設備が全て完成し完成を記念する式典が行われた。これ以降専門技術(鉄工や自動車整備、服飾など)に関する教員の新規採用、専門技術に関する授業の開講など徐々に本格稼動している。現在378名の学生が在籍している。JOCVが配属されている職業訓練施設の維持管理及びJOCVの活動に関する管理監督はその学校の学校長と担当教員、職員が兼任して行っている。

 2.新隊員の配属 2015年8月から平成27年1次隊の新隊員(職種:ソーシャルワーカー)が同職業訓練施設へ配属され活動を行っている。一般労働者を対象とした英語教育を行う予定で教室開講に向けた準備をしている。それに伴い、徐々にではあるが配属先のJOCVに対する理解および待遇が改善したように思える。JOCVの評価、向上に貢献すべく、また配属先からの期待にこたえられるよう今後も引き続き努力していきたい。

◆項目4.受入国の人々との交流 


受入国の人々との交流については

1.ラオス旧正月(ピーマイラオ)
2.配属先の技術訓練校生徒の遠足への帯同 の2点について記載する。

1.ラオス旧正月(ピーマイラオ) ラオス旧正月は、毎年4月の第3週がラオスの旧正月に当たるため全国的に正月を祝うものである。人々の行動としては近所の寺院を訪問し、仏像へ水をかけてお清めを行ったり、僧侶の説法を聞いたり、お布施をしたりする。私自身もビエンチャン市内にある寺院を9箇所ほど訪問し現地の人々と同様の行動をした。

2.配属先の技術訓練校生徒の遠足への帯同 6月に技術訓練学校の生徒が行く遠足に帯同させていただき、ビエンチャン県バンクンにあるナムグムダム水力発電所を訪問し施設内部を見学した。発電所内部は観光目的で入ることが難しく本機会がなければ見学が困難で、好機を得られ感謝している。見学では発電所職員の説明を聞き、内部施設、設備を見学した。説明の際の生徒の熱心にメモを取る姿や積極的に質問をする姿がとても印象的だった。中には将来電力公社への就職を目指す生徒もいたようでその意欲に心動かされた。一人でも多くの生徒が志を全うされることを期待したい。


◆項目5.その他特記事項


本項目については「⑥他事業との連携」を選択し、記載したい。

6月に配属先においてJICA北陸民間連携視察団の受入を行った。JICA北陸の関係者及び北陸三県の企業担当者20名の訪問を活動先施設で受け入れ、配属先の概要や自身の活動内容について説明を行った。時間の関係上短い滞在時間ではあったが、同盟というラオス特有の政府直轄組織について、また自身の活動内容として行っている教室の運営と指導内容、ラオス国内一般労働者のOA、ITスキルの現状について説明を行った。本配属先及び施設については一般的にほとんど知られていない為、自分自身にとってとてもいい機会であった。訪問された企業担当者の方々からも多くの質問を受け、活発な情報交換ができ有意義な機会にできたのではないかと考えている。ラオスは近年東南アジア地域の中でも特に注目を集めている国となってきており、進出を検討する日本企業の数も増えていると聞いている。今後このような機会も多くなってくることが予想されることから、イメージアップに貢献で着るように任国や活動の状況についてよりよく説明、アピールができるよう準備をしておきたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿