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第1号報告書

■報告書要約


本第一号報告書では着任後3ヶ月をラオス、ビエンチャン特別市で過ごして感じた印象及び感想、配属先での活動状況と今後の準備状況について、以下の5項目に記載している。

[項目1 任地及び配属先の概要]
約3ヶ月を過ごして感じた任地の様子と配属先であるラオス連合同盟について概要を記載している。

[項目2 ボランティアが所属する部局の概要]  
ラオス連合同盟能力開発センターの概要、職員の体制、業務内容、ボランティアの活動状況について概要を記載している。

[項目3 配属先のニーズ]  
現在行っているパソコン初心者コースの準備状況、同僚の情報技術に関する啓発、改善、今後の活動予定について記載している。

[項目4 活動計画の準備状況]  
パソコン初心者コースの準備状況でこれまでに行った環境構築とカリキュラム、教材作成について具体的項目を盛り込んだものと今後の活動について記載。

[項目5 受入国の印象]  ラオス、ビエンチャン特別市で約3ヶ月間を過ごして感じた自分自身の主観的な所感と印象を【人】、【気候】、【文化、言語】、【スポーツ】の4項目について簡単に記載した。

例えば、目の前にコップが一つあったとする。少し距離をおき真正面から見ると四角く見える。しかし、上から見るとそのコップは丸かったり、手にとって見ると、実は柔らかい材質でできていて柔らかい触感であったり、逆に硬かったりと距離をおいて遠くから見るのと、近づいて見方を変えたり手にとって近くから見るのとでは後者の方が見つけられる発見や驚きの数は多い。そんな感覚に似た日本でラオス語やラオスについて学ぶだけでは発見できなかった驚きや発見に日々向き合い時には喜びを感じ、時には落胆し、ストレスを感じる。自分の中でそのように言い表せるここ約3ヶ月に関する報告である。

◆項目1.[任地及び配属先の概要]


a)任地について
任地はラオス ビエンチャン特別市である。ラオスの首都でメコン川沿いに位置し、ラオスの政治経済及び文化の中心を担っている。タートルアンや凱旋門(パトゥーサイ)などの観光地や仏教寺院が数多くあり連日多くの観光客が訪れている。近年は急激に開発が進んでおり、市内を中心に大型商業施設やホテル、マンションなどの高層ビルの建設や道路工事などが多く見られる一方で、近隣諸国に比べ電車、バスなどの公共交通機関が発展しておらず、遅れている状況である。自動車、バイクが主な市民の足として使われている。特に平日の朝、夕方、市内の道路混雑状況はひどく、自動車、バイクであふれかえる状態となる。交通事故の件数も多く、交通安全に注意が必要である。成長の兆しと可能性を感じる一方、課題も多い街である。

b)配属先について  
配属先はラオス連合同盟(英語名Lao Federation Trade Union)である。ラオス政府直轄の組織で主に一般労働者の権利保護、技術向上に関わる学習機会の提供等を主な目的とする組織である。他にも女性同盟、青年同盟という組織があるが、ラオス連合同盟員の中には他の同盟にも兼任して所属している同盟員もいる。

◆項目2.[ボランティアが所属する部局の概要]


 a)ラオス連合同盟能力開発センターについて  ラオス連合同盟が所有する能力開発センター(英語名 Lao Trade Union Development Institute)で活動を行っている。4階建ての宿泊可能な研修施設で研修用の教室や会議室、宿泊施設を兼ね備えている。3階の一部の部屋にはオーストラリアのNGOや地元企業がテナントとして入居しており、4階はベトナムの大学が入居している。

b)配属先の状況について  常勤の職員は5名で主な業務は建物の管理である。講師として常勤しているものはいない。現在は夕方の時間帯に研修用の教室でベトナム語を教える教室を開講している。講師は外部から来ているベトナム人で、生徒はラオス連合同盟が募集した希望者が受講している。宿泊施設では一部の部屋を一般市民に住居として提供しており実際に住人がいる。また不定期ではあるが同盟員が宿泊施設として利用している。 c)ボランティア自身の状況について  現在は事務所のデスクを借りてPCの初心者コースの開講に向けたカリキュラム、教材作成等の準備を行っている。それと平行して、LANケーブルの接続口が敷設された教室があり、コンピュータルームとして新たに整備し直している。

◆項目3.[配属先のニーズ] 



a)能力開発センターでの活動  現在の配属先でのニーズとしてパソコン初心者のための教室を開講し、指導することが求められている。2015年5月開始で約3ヶ月間のプログラムを予定している。その準備として現在はコンピュータルームとして使用できる教室を整備し直し、パソコンの基本操作、Micfosoft Office(Word, Excel, PowerPoint)の基本操作、パソコンのメンテナンス、簡単なLAN、ネットワーク構築に関する教材とカリキュラムを作成している。

 b)同僚への情報技術、知識に関する啓発、改善  同僚はパソコンを使用して業務を行っているものの、事務所にあるネットワーク環境を生かして共有フォルダを構築したりプリンタを共有したりする等の最適な使い方ができていない状態である。現在ある環境を最大限に生かすための技術的な改善提案を行い、効率的な業務環境を構築していくことも求められている。

c)郊外にある学校での指導  現在の配属先から約30km北にラオス連合同盟が所有する大規模な職業訓練学校(学校名 Lao Trade Union Development Institute)がある。現在準備中のコース終了後その学校に移って指導を行うことが期待されている。

◆項目4.[活動計画の準備状況] 


 a)パソコン初心者コース開講に向けた準備
a-1)環境構築  着任当初はパソコン10台が並べておいてあるのみの状態であったが、現在はパソコン15台を導入し稼動できる状態である。また、配属先からLANケーブル製作用資材、スイッチングハブ、電源タップの提供を受け、活用し教室内にイントラネットを構築した。インターネット回線がなくインターネット接続はできないが、Linuxサーバを構築しIPアドレスの自動払い出しやファイル共有ができる状態である。
a-2)カリキュラム、教材作成  配属先には特にカリキュラムや教材が無く、作成中または作成予定である。現在は  1、パソコン基本操作のコース(1日2時間 4日間完成)  2、Microsoft Office Word 基本コース(1日2時間 8日間完成)  3、Microsoft Office Excel 基本コース(1日2時間 12日間完成) 4、Microsoft Office PowerPoint 基本コース(1日2時間 8日間完成) の4点についてカリキュラム及び教材を作成している。

b)上記コース終了後の活動について  上記コース終了後は配属先が持つ郊外の学校での指導が期待されている。関係各所と連絡をとりながら円滑にニーズにこたえられるようにしたい。

◆項目5.[受入国の印象] 


 【人】 気さくで明るい性格の人が多いように思う。閉鎖的で悲観的な人が多い日本の北東北から来た自分としてはその楽観主義的な価値観や考え方を見習わなければならない。
【気候】  40度前後になる日中の最高気温、激しいスコールなどはあるが、比較的過ごしやすい気候である。冬季の積雪量が数メートルに達し、寒さも厳しい私の地元秋田県横手市に比べると非常に過ごしやすく、来て本当によかったと感謝している。
 【文化、言語】 宴会時のカラオケや全員参加のダンスから音楽や歌が愛されていると感じる。ラオス語の歌もあるが、タイ語のものも非常に多い。音楽や歌だけでなく、ラオスのテレビ番組、映画、書籍などのほとんどがタイ語である。ラオスで入手可能な技術専門書もタイ語の物がほとんどである為独学でタイ語を勉強している。
 【スポーツ】 スポーツを好む人は多く、子供や若い人はサッカーや足で行うバレーボールのようなセパタクローを、年配の人はカーリングに似たペタンクを好んで行う人が多い。また、夕方になるとメコン川沿いやタートルアンの広場ではエアロビクスやジョギングを楽しむ人が多く、人々の体を動かすことに対する関心が高い。

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